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私論・腰椎の法則  [整体マニアック]

新年の冒頭のブログに、
河井寛次郎先生の言葉「手考足思」について書かせて頂きました。
https://ma-35.blog.ss-blog.jp/2014-01-04

「頭で考えたり、教わった理論が正しい」 と言う先入観で 
体を診てきた事の危険性を感じていただけに 遠く 島根の地で 出会った
その言葉は、強く心に響きました。

その先入観で以て腰椎の調整をすると、何割の方には合わない事に気付き、
独りで検証・研究を進めてきました。

と言うのは、5年程前 恥ずかしながら家人が腰を傷めて坐骨神経痛で苦しんだ時に、
何度も『整体』の施術をしたのに、全く症状が緩和せず、
「1㎜も楽にならないよ!」 との苦言に、
得意の〈皮内鍼〉や、まだ研究途上であった〈腱はじき〉の実験台にする等して、
整体の帳尻を合わす形で、1ヶ月も掛かって、やっと普通の生活ができる様になった・・
と云う苦い体験がありました。

家人は、私が苦手としていた仙骨尖端が左に振り・右足重心と言う歪みのタイプで、
今から考えると、教わった『腰椎の法則』が合わない歪みのタイプでした。


私は昨年まで、所属していた『会』にて、
教わった『腰椎の法則』に基づいて研修生の方へ講習をして参りましたが、
フリーの立場になった今、「結果が出ない」と辞めて行かれた先生、
真剣に臨床に取り組む先生方へ[少しでも参考になれば]と言う思いで 
ブログにて私の体験や考えを書いています。

一昨年・昨年と 所属していた『会』においては、重心側の判定、
仙骨の前傾・後傾と重心との相関、仙骨の前傾後傾と腸骨の前傾・後傾との相関
などが焦点となっていました。

私は、腸骨の前傾・後傾も 重心側により決まる 
という 重心についての独自の考え、
前重心か後ろ重心かも、どちらの腸骨が前傾・後傾するかで決まる
即ち、右重心か左重心かで決定するという考えに基づき、

万歳検査でどちら側の肘が下りないか、どちらの肘が縮むか
で 腸骨の前傾・後傾側
即ち、重心側が解り、重心側が左右どちらかにより 前重心タイプか後ろ重心タイプかの判定もできるのでは?


と云う私の仮説を、研修会やメールにて、講師レベルの先生方を含めて
検討して頂ける様に、再三お伝えて参りましたが、一度も 『研究会』
にての検証してもらえずにいました。


そして、ある一人の先生の考えられた仙骨の前傾・後傾に関する重心論を取り入れ、
仙骨の前傾後傾と腸骨の前傾後傾との相関の考えを加えたものを
会の重心論として確立した」
と 一般会員の方々と同様で 事前報告も受けず いきなり 7月の研修会場にて
正式に発表された事で、私は、『会』に居場所が無くなりました。


そして、昨年12月に、
「万歳検査の右肘が縮むタイプは 右重心タイプとイコールではないでしょうか?」
と質問しましたが、即座に否定され、手・足のアーチに関しても 
研修会にて、同僚だった講師の先生から
私達の考えと真逆だね」 と言われ、講師を退き、
『会』を卒業する最終決断となった訳です。

では、臨床で苦しみながら辿り着いた 最新の私の[腰椎]についての考え です。



腰椎は全部で5個あります。腰椎の歪みは、腰痛、下肢痛は勿論の事、
便秘・下痢から姿勢・美容に至るまで関与し、
正に【腰】と言う字の如く、体の要となっております

腰椎には、一定の法則 があります。
腰椎は、腰椎1番・2番の上部腰椎腰椎3番・4番・5番の中・下部腰椎に分類されます。

腰椎の3・4番と腰椎5番は別のカテゴリーに分類され、相関性は無い と言われていました。
私が問題としたのは、腰椎3・4腰椎の歪みです。

これらの椎骨は、
殆んどの方が同じ歪みを呈すると云うのが定説で、そう決めつけて
施術していましたが、家人の様な歪みのタイプには 効かないばかりか、
患者さんに施術する前の 実験台として 家人をモデルにし続けた事で、
腰に痛み・違和感や、それまで無かった膝の痛みが発生し、それを他の部位を施術する事で
帳尻を合わす事が多かったのです。

〈手のアーチ・足のアーチ〉の研究を進めながら臨床に当るうちに、
先ず腰椎5番と腰椎3番・4番関連と云われた腸骨の前傾・後傾が相関連動する
事に気付きました。
今迄、〔前後系〕のカテゴリーで分類してきた歪みは、重心の範疇に入ってくる
という仮説が立った訳です。

即ち、捻じれ を除く前後・伸縮に関わる歪みは、手足のアーチ・重心と関わる
という考えになります。

つまり、中手骨・中足骨のアーチが潰れる〔重心足・重心手〕が解れば
又、仰臥位での〈腸骨離解を診る検査〉を正確に行えば、
腰椎5番は元より、腰椎の法則により腰椎3・4番の傾き・ローテーションも解る
と云う方向で研究をしております。


この方法により、難解であった歪みを見切る事が出来、家人の様な歪みのタイプでは、
どうやら
腰椎3番・4番関連の歪みが今までの法則と合わない事が解りました
先入観というものは恐ろしいものです。


私の考えた法則通りに腰椎の調整をすると、家人も、頻繁に発生していた膝の激痛、
坐骨神経痛を再発する事が無くなりました。

大掃除でぎっくり腰になりそうになっても、手・足のアーチ調整
をするだけで、事無きを得ております。

ただ、まだ私一人が検証している段階なので、手技研系の治療を使って
臨床をされている先生方で、頭の中を初期化して、この仮説を検証し、
ご意見を頂ける 先生がおられましたら 幸いに思います。


どの『治療法』でも講習を受けても〔例外〕は付物の様に思われます。
型にはまった時の効果が大きいだけに、例外の方に当ると
「あそこは、よく効くし行ってくると良いよ!」と薦めて頂いた方にも、
信じて 来られた方にも申し訳なく思っています。


この例を見ても、例外と思われるものにも 必ず、法則はあると思うのです

私は、今後も全ての歪みを読み切れるように
河井寛次郎先生の言葉通りに 手足を使って研究を続け、
さらに精度を上げて行きたいと思っております。


※ 最後に、右重心だった家人の身体に感謝 そして、体を壊していた事への懺悔です。

又、17年に亘り右重心として操法を受け、左踵の激痛の為に
踵を浮かせて 歩いていた私の身体を、左重心と判定してくれた
長年の同志だった I 先生に感謝です。

この先生のおかげで、
私の研究してきた事が一本の糸で繋がりそうです







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岐阜市 マサゴ整骨院/福富健康院   058-252-3502 〔予約制〕 当院ホームページ https://ma35.net/ 

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ぷくぷく

ご無沙汰しております。久々にブログ拝見しております。面白そうな研究しておられますね。

興味はあるものの私自身はいま整体を離れてますが・・・、拝読させていただいて先生の理論の足と重心に関して納得できる感じがしてます。

重心といえば気になっていたのですが・・。

なんとなくですが・・最近、左右の重心の入れ替え現象を想定しています。研究できない状況ですし、論理的でないのでご容赦ください。

初めは右手を体の前で使うと、右肘を張るように右手前で右肩が下がる体になります。つっかえ棒としてバランスをとるために右足が前の体になります。外に流れないように右足は膝外を張るように内側にねじれます。そうなると頭から見て反時計回りに脊椎がよじれて、左後方にバランスをとるように体がなるのですが、ズルズルと後方に行かないように左側の手足も左足は股関節から内に捻れます。左腕も肩から内ねじれになるように感じてます。首は前を向くために右捻転で右肩下がりなので右側屈の位置。
左肩上がりの状態です。

次の段階では、上下のアンバランスがひどくなると、左肩を体の前面に持ってきてさらに下げます。
体の重心を取るために、今度は右臀部を後方にもっていきます。首は左側屈。
前段階の体の名残を残したまま、いびつなねじれが体全体に見られるように思います。

とりとめなくてすみません。

お元気そうで安心しました。
by ぷくぷく (2014-06-15 01:20)