手首の骨の出っ張り

遠方から、一時間以上かけて通院して下さっている女性の方が、
施術室の椅子に坐るなり、
「先生、右の手首の骨の出っ張っていたのが凹んで来たよ！手首も楽になったし」
と、嬉しい報告をされました。
続けて、
「中指の腱鞘炎(バネ指)の具合もとっても良いみたい！」
と喜んで頂けている御様子。

この方の手首の出っ張りとは、親指の付け根にある大菱形骨
と云う　手根骨で大菱形骨と母指－第一中手骨との関節
は可動関節となり、母指側のアーチの起点となります。

この方は、大菱形骨が甲側にズレて凸し、母指側のアーチは増加しています。

舟状骨と云う大菱形骨の隣の　手首側にある骨も凸しているので　
よけいに盛り上がって見えます。

母指側のアーチは外反し、小指側のアーチは内反して、
中手骨の骨頭が掌側に下り、バネ指を起し易い
と云う　典型的なパターンです。

施術は、手首の痛みやバネ指を起こしている腱の拘縮・痙攣を
〈腱はじき術〉で緩める事に加え、
腱が拘縮する原因である、手首－遠位手根骨のアーチの乱れ－
を調整しました。

もう一人の女性の方も、「急に右の手首が腫れて痛み出した」と言われて
来院されましたが、この場合は　舟状骨の凸によるもので、
舟状骨の矯正に手のアーチ調整を加えました。

一週間後には、「あの後、痛みは殆んど無くなり　腫れが少しだけ残っている」
と言われましたが、－腫れ－と思われているのは、舟状骨の凸で、
その説明後に矯正を行ないました。

＜腱はじき術＞＜手足のアーチ調整＞は、解剖学の書物やインターネットとにらめっこしながら、
あれこれと試行錯誤した成果が現われ、この様に患者さんに喜んで頂ける域に達しました。

手技研系の理論から外れる考え方、手技研系のソフトな刺激のイメージを覆す施術法に　
同門の先生方にも、耳や手足を貸してもらえない事もありましたが、
研究を続けてきて良かったと思われる瞬間を味わう事ができています。








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タグ：ばね指　手首の歪み　手首の痛み