ムチウチ症が事故から時間が経って出るのは何故？ その理由が早期解決のカギ

開院以来、様々な症状に悩まされている　患者さんを治療させて頂いている時に、
「若い時に交通事故に遭って　ムチウチで　レントゲン検査にて[異常無し]と言われたので
軽く考えて、大した治療をしなかったのが　始まりだった」

「頚や肩が突っ張る位だったし、相手の方の事を考えると、人身事故扱い
にすると　悪いなぁ　と思って示談にしたら、その後から、
手の痺れ、眩暈、頭痛、耳鳴り等、訳のわからない症状が
次々と襲ってきて、少しでも効果がある所を探して、治療院めぐりが始まった」

「折れた・切った・流血した訳でもない　その時点の状況で、
深刻に考える事は無かった」

「事故後から、それまで無かったハッキリとしない憂鬱な症状が発生したが、
異常無しと診断され、何か、いちゃもんでもつけてきて、よからぬ事でも
企んでいるのか？と勘繰られそうで、気を遣った」
等　の話をされたあと、

「そのうち治るだろうと放置しておかず、しっかり治せばよかった～」
「若かったので、遊びたかったので、治療通院が辛気臭かった～」
「ちょうど、仕事に追われていた時期とカブって、通院時間をとれなかった・・・」
と、大抵の方が嘆かれます。

「相手の方に　格好をつけずに、人身事故扱いにして、
しっかり治せばよかった・・・」
と、事故当時に社会的地位が高かった傾向の方々よりの、後悔の言葉が続きます。

〈むち打ち症〉はレントゲン上に　
何の問題も無いのにどうして痛みが出るのか？
傷病名は、
頚椎捻挫なのに、他の捻挫よりも長びくのか？後遺症が起り易いのか？
なぜ、受傷時より、時間がたってから　症状が出てくるのか？

等　の疑問が多い　謎多き傷病であり、軽く考えていた為に 、
酷い思いをされている方も多い訳です。

私は、椎間板や脊髄　等の損傷を伴わない　所謂　ムチウチの症状　の原因は
事故により損傷した軟部組織が　瘢痕化する事が
先ず　挙げられると思います。
衝突の衝撃により、頚椎や頭部を支える筋肉・靭帯の線維の一部が切れ、
それが修復される過程で　瘢痕を作ります。

先ず、損傷したところに、接着剤の様に　ゼリー状の組織が巻いてきます。
所謂、血が出る外傷で云う〈かさぶた〉が　先ず出来る訳ですが、
これが、頚の動きの際に　引っ掛かりの原因になり、
また、頚部の狭い空間を通っている　神経・血管を圧迫・刺激する為、
受傷後　暫くして症状が発生する事も説明が付きます。

その、かさぶたが、適切な処置・治療がされない事で、
硬い瘢痕組織に変化していく為、首を動かした時の引っ掛かり、頚肩部の不快感・頭痛
腕の神経痛・手の痺れ等の神経症状 が出現し、
後々までシツコク残ってくる訳なのです。

それは、ちょうど、指の腱鞘炎の発生機転と似ております。
手指を酷使する事で、腱が損傷し、結節と硬いグリグリが出来てそれが、
腱鞘に引っかかって、指の曲げ伸ばしで引っ掛かってバネ指が起ってきます。

勿論、腿の肉離れや腱板の部分断裂など他の部位でも、損傷が瘢痕化しますが、
頚や指など細くなっている所で、多くのスジや神経、血管が通っている所は、
小さな結節・瘢痕でも、与える影響が大きくなるのです

腱鞘炎の場合、《腱はじき術》により、結節を小さくして、指の動きをスムーズ
にしていくのが治療のカギになるのと同様に、ムチウチ　の場合も、
硬い瘢痕になる前に治療をして、首を動かした時の引っ掛かりをなくして、
頚がスムーズに動く様にする事が最も重要な事です。

頚の動きが悪くなっていたり、痛みを伴う場合、軟部組織の損傷によるもの
だけでなく、事故の衝撃により　頚椎がズレを起こしている
事も考えられます。

頚椎がズレると、脊髄神経に異常を来して　痛みや痺れを起こし、
背骨の両側を通る椎骨動脈、交感神経神経節が圧迫される事で時間の経過と共に
自律神経にも異常が波及していきます。

ムチウチを起こされた患者さんには、「先ず、頚がスムーズに動くようにしましょう」
と、治療方針を　お伝えます。

頚の筋肉に瘢痕が進んだり、頚椎がズレている状態では頚はスムーズに動かない為
頚の動きが良くなる事が　これらが改善された目安となるからです。

硬い瘢痕が形成される前に、事故に遭われたら、少しでも早く来院して下さい。
病院　等で、湿布と痛み止め程度で、暫く経過観察をしていた後から　
治療を開始するのとでは、治り具合が　全然違ってきます。

筋・腱・靭帯などの、軟部組織の損傷が主体の場合は≪腱はじき術≫や
首の操法、ストレッチ法　を中心に施術を行い、
手の痺れや腕の痛みの神経症状、頭痛、眩暈、耳鳴り等の自律神経症状を伴う場合には、
事故の衝撃によりズレを起こしている頚椎の椎間関節を矯正する
事で　神経を調整します。

これらは、腱はじきコース、整体施術という、健康保険外の自費施術料金の内容
なのですが、
自損事故でない相手のある交通事故の殆んどは、自賠責保険にて、
窓口料金を支払われなくても、これらの施術を受けて頂く事が出来ます。

事故後、日数が空くと、治りが遅くなるばかりか、せっかくの事故保険も、
期限により使えなくなったり、制限が付いたりしますので、
その意味でも　早めに　御相談下さい。








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タグ：ムチウチ症を確実に治す　自賠責保険による治療　交通事故の後遺症の予防 ムチウチ症の治療