筋肉・関節が緩むことで起こる 膝痛・腰痛

痛みには、筋肉が緊張して発生するものと弛緩する事で起るもの　
があります。
膝や腰の痛みは、弛緩により起こる事が多く、暖かくなった辺りから　
増えてきています。

腰痛の中には、中臀筋や腸骨筋が緩む事により骨盤が後傾して開いたり
骨盤が広がって起こる事が多いのです。

骨盤が広がると、体重を支えるのに仙腸関節に負担が掛かり、
又、立ち上がり、物を持つ等　腰を入れる動作をするのに無理が掛かるのです。

痛みは、骨盤の後傾側、離解側の仙腸関節に多くみられます。

膝においても、内転筋や薄筋或いは内側広筋・外側広筋が緩む事により
膝が外に開きO脚になる事で膝の内側が痛くなる事が多く、
慢性化し　進行すると　変形性膝関節症になっていきます。

これらの場合、弛緩側の筋肉に力を付け、関節や骨盤の広がりを閉める
必要があります。
『筋出力整体』では、刺激の方向と呼吸を用いて、筋肉に力をつけます。

少し前に、炭酸泉による温浴が流行り、岩盤浴に続いて
炭酸ガス浴の器械の導入する様にと　案内パンフレットがよく送られてきました。

しかし、変形性膝関節症の方が炭酸泉に入ると、症状が悪化すると　
問題になっておりました。
炭酸ガスは、関節を緩める効果が強いので、緩みによる痛みには良くないからです。

炭酸ガスの事を含め、関節が緩む事に関する興味深い記事を
　『鍼灸柔整新聞』第926号　割石務文先生筆　連載　其の92
〝汗とウンコとオシッコと・・・〟　の　―更に緩む―　中に見つけました。

「関節の緩みによる膝や仙腸関節痛に　甘い物が厳禁である理由として、
甘い物を摂る事で　血糖値を下げようとして分泌される　インシュリンが、
出産前に骨盤や関節を緩ませる働きのあるリラキシンと言うホルモンの
分子構造に酷似しているから　」
というお話が書かれておりました。

甘い物が関節の緩みに良くないのは常識ですが、この様な明快な理由は初めて聞き、
「へぇ～」　 と納得させられ、勉強させていただきました。

『バランス療法』　の歪みの観察法と、相関性の法則を理解すれば、
痛みの原因が　緊張によるものか弛緩によるものかが　ハッキリ解り、
治療方針や患者さんに伝えるべき　養生法・注意事項も　決まってくるのです。






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タグ：腰痛　膝痛　骨盤の開き　変形性膝関節症　関節の緩み　仙腸関節痛 甘いものが関節に良くない理由